他の有限要素解析(FEA)ソフトウェアとは異なり、OnScaleのメッシングは自動ではありません。(注:OnScaleではユーザー自身がメッシングの作業を行う必要はありませんがメッシュ設定は必要です)ユーザーは作成されるメッシュを完全にコントロールできます。そのため、材料物性値が割り当てられる前にメッシュを作成する必要があります。精細な構造メッシュによって表現される、多くの音響アプリケーションの構造にとって、とても簡単なアプローチになります。
メッシュサイズは、通常はboxとして参照していますが、精度のよい結果を得るために大事な要因の1つです。
boxのサイズを決定するには、解析モデル内の最遅の速度と最高の周波数(λ= v / f)から、最小波長を計算する必要があります。そしてメッシュサイズを決めるために、1波長に対するメッシュ数を使用して、メッシュサイズを決定します。
特定の材料中の特定の波動モードを解析する必要がない場合、(解析モデルで割り当てられている)材料の最速速度を使用する必要はありません。
以下、OnScales Analystモードでメッシュを定義する例です。
c frequency and mesh symb freqint = 1e6 /* frequency of interest symb freqdamp = $freqint /* set damping frequency to frequency of operation symb vel = 1500 /* minimum material velocity in model symb wavelength = $vel / $freqint /* calculate smallest wavelength to discretised symb nepw = 15 /* number of elements per wavelength symb box = $wavelength / $nepw /* calculate element size for meshing
1波長あたりのメッシュ数(nepw)を増やして精度を上げることができますが、これは計算時間とトレードオフの関係があります。例えば3次元モデルでは、3軸(XYZ)であることを考慮する必要があり、波長ごとのメッシュ数を2倍にすると、全体のメッシュ数が8倍(2の3乗)になります。
計算に要求する精度はユーザー毎に異なりますので、解析精度と計算時間のバランスはユーザーが判断する必要があります。最初は1波長ごとに15メッシュを試すことを推奨します。最終的にメッシュ依存性の調査を行い、メッシュサイズが解析結果に与える影響を把握する必要があります。