ルート部亀裂の検査の解析

このチュートリアルでは、BeamToolとOnScaleプラグインを使用してルーツ割れ検査を解析する方法を紹介します。

BeamTool 9をお持ちでない時は10日間のトライアルをご利用下さい。詳細はこちらをご覧ください。

概要

ルート部亀裂は、通常、固溶体中の水素または残留応力によって引き起こされる溶接のルート部に形成される亀裂です

Section 1 - 試験片

このチュートリアルではデフォルトのに用意れている試験片を使用します。ツールバーのPieceアイコンをクリックするだけで、これらのパラメーターを簡単に変更できます。 

 piece.png

Section 2 - プローブ

OnScaleプラグインで現在サポートされているプローブはフェーズドアレイです。ツールバーのProbeアイコンを選択して、フェーズドアレイプローブを追加します。

probe1.png

プローブの周波数を設定するには、PAプローブウィンドウのProbe Configurationボタンを 選択します。

probe2.png

Probe Configurationウィンドウで、Frequency5 MHzに設定します。

freq.png

Section 3 - ルート部の亀裂

試験片にルート部の亀裂を追加するには、Draw Piece Polygonアイコンを選択します。

polygon.png

溶接に亀裂を配置するには、weldをクリックして最初の点を作成し、マウスをドラッグして2番目の点をクリックして配置し、亀裂ジオメトリを作成してEscを押してポリゴンを完成させます。亀裂をどこに配置するかを心配する必要はありません。その場所を溶接のルート部に移動します。

crack.png

亀裂の位置を移動するには、ポリゴンをクリックし、Construction Aidsでプロパティを次のように設定します。

construct.png

Section 4 - ビームセット

この解析では、扇形のビームセットを使用します。これを追加するには、Sectorial Beamset Configurationボタンをクリックします。

beam1.png

ビームセットをシミュレーションするときは、解析実時間を選択する必要があります。時間が長いほど、計算に必要なコア時間は長くなります。時間は、ビームセットのTime From Elementsクロップ値を使用して最適化できます。シミュレーション時間は、クロップ値の2倍にする必要があります(トランスデューサーに戻る音を考慮するためです)。

扇形ビームセットの設定ウィンドウでは、Crop Time29.89、Num Beams26を設定します。

 

beamset.png

最終検査のセットアップは次のようになります。

final.png

Section 5 - 計算実行

クラウドでシミュレーションを実行するには、Tools > onscaleを選択します。 

run1.png

まずOnScaleにログインが必要です。

OnScaleアカウントをお持ちでない場合は、こちらから登録をお願い致します。

login.png

ログインしたら、Generalタブで最終的なシミュレーションパラメータを設定する必要があります。

gen.png

クラウド上へ解析ジョブを送信するには、Submit タブに移動し、使用するビームセットを選択して、Run Simulationを選択します。

 

sub.png

Section 6 - ダウンロード 

シミュレーションが完了すると、Downloadタブに表示されます。結果をダウンロードするには、Downloadボタンをクリックします。

download.png

Section 7 - 解析結果の読み込み

ダウンロードしたONSCALE結果ファイルをBeamToolに読み込んで、Bスキャンを表示できます。これを行うには、PAプローブウィンドウでビームセットを選択し、cog > Import Dataをクリックします。

import.png

Bスキャンのゲインを上げるには、目のアイコンをクリックし、亀裂の位置が明確になるまでゲインの値を変更します。

import2.png

 results.png