OnScaleの基礎

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OnScaleを初めて使用する前に、OnScaleの機能に関する基本的事項を理解しておくことは重要です。

モデルの種類

2D Model - 2次元モデルです。作成したモデルは、z方向に無限に伸びていると仮定しています。

2D Axi - symmetric Model - 2次元モデルです。X軸またはY軸を中心軸に回転対称と仮定しています。

3D Model - 3次元モデルです。対称条件がある場合を除いて、3次元形状をモデルとして再現しています。 

 形状や計算条件によっては、2次元モデルで解析することが可能です。可能な限り2次元モデルで解析することを推奨します。

  • 3次元モデルよりも2次元モデルの方が、計算負荷が小さく、計算時間も短いです。
  • 2次元モデルで試計算を行いますので、短時間での試行錯誤に向いています。
  • 3次元モデルよりも簡略化されたモデルです。後から色々な要因を追加して複雑なモデルにすることも可能です。 

メッシュ要素の種類

OnScaleは主に、2次元、3次元の構造メッシュ要素を使用しています。構造メッシュの概要です。

  • 正方形のメッシュです。各頂点(90°)に節点をもっています。
  • 歪んだメッシュも可能ですが、計算時間は長くなります。
  • メッシュは1次線形です。
  • 他のメッシュタイプを比べて、計算コストは低いです。
  • 計算精度が高いです。

2次元メッシュは正方形になります。4つの節点があります。3次元メッシュは六面体で、8つの節点があります。OnScaleは、シェル、バー、四面体など、他のメッシュの選択も対応しています。

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メッシュの種類

OnScaleは、解析のためのメッシュを設定する際に標準パーティションのアプローチを最も使用します。このようなメッシュは、簡単に言えばグラフ用紙の構造なります。ただし、等間隔のメッシュである必要はありません。

通常の標準パーティションのメッシュは、主に次の要素から成ります。 

  • 互いのメッシュ同士は、直角に接します。
  • すべての節点は、既存の位置にあります。
  • フィールドと位置を計算する必要はありません。

これにより、小さな変形モデル(1%未満の歪み)に対して非常に効率的な解法を提供し、波の伝播に最適です。

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超音波と波動伝播の大部分の問題に対する標準パーティションの利点はありますが、一方でOnScaleは非構造メッシュもサポートしています。メッシュの各頂点が90度である必要はありませんが、歪んだメッシュでも構造化されています。メッシュの歪みにより、ある程度の精度と速度が低下を招くことがあります。

非構造メッシュは一般接続とも呼ばれ、一般に構造メッシュよりもはるかに低速で精度が低くなります。

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OnScaleのメッシング

ほとんどのFEAプログラムとは異なり  、OnScaleのメッシュ生成は自動ではありません。ユーザーによる設定が必要で、各部材に物性値を割り当てる前にメッシュを作成する必要があります。一般に、音響用途のほとんどの形状は、細かいメッシュで非常にうまく表現できます。

OnScaleでメッシュサイズを設定する際のガイドラインを知っておくことは重要です。OnScaleでは、コア全体で正確な波のサンプリングが行われます。

  • (解析モデル内で)一番高い周波数
  • (解析モデル内で)最も遅い速度
  • 最も遅い速度で1波長あたり15メッシュ

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波長あたりのメッシュ数を増やすことで解析精度を高めることができますが、メッシュ数増加により計算時間の増加と解析精度の向上はトレードオフの関係になります。例えば3次元モデルの場合、波長ごとのメッシュ数が2倍になれば、全体のメッシュ数は8倍になります。

したがって、メッシュ数を増したことによる影響は検討する必要があります。必要な場合を除いて、精度をわずかに向上させるためにメッシュ数を増やし、計算時間を10~20倍長くする必要はありません。

したがって、このトレードオフの関係も考慮する必要があります。どうしても必要な場合を除き、精度をわずかに上げるだけでは、シミュレーション時間を10〜20倍増やす価値はありません。

ブロードバンド信号について

OnScaleは時間領域で解析するソフトウェアで本質的にブロードバンドな信号を扱います。入力信号は一般に擬似インパルスであり、したがって本質的にブロードバンドです。

適用される入力信号に、目的の周波数のエネルギーがあることを確認することが重要です。

 

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数値分散について

数値分散はすべての数値計算に固有のものであり、空間と時間で波をサンプリングするために生じる小さな累積誤差です。数値分散の属性には、次のようなものがあります。

  • 物理的な現象ではありません。(人為的なエラーによるもの)
  • 高周波ではより分散が顕著になります。
  • 速度は周波数により異なります。
  • 避けることはできない誤差です。
  • 位相の誤差があります。
  • 振幅の誤差があります。

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ソルバの種類

FEAソルバは通常、2つのタイプのいずれかになります。

陰解法ソルバ:

  • 静的、非常に周波数の問題に対しては最適です。
  • 構造全体に対してマトリックスを、時間ステップを設定してから計算します。
  • 他のすべての節点に対して各節点の影響を考慮します。

陽解法ソルバ:

  • 機械的な波の伝播を解析するには最適です。
  • ノードは互いに効果的に分離されています。
  • 多くの場合、陰解法よりも100-1000倍高速です。

Note: OnScaleは、ほとんどの問題に対して陽的なアプローチを採用しています。

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機械的な波動伝播および非線形問題に対する陽解法ソルバーの利点に加え、OnScaleは圧電材料に関連した電気・機械的な効果も考慮しています。

電界計算は瞬時であるため、OnScaleは、圧電材料のメッシュ領域に対してハイブリッドなアプローチを採用しています。

電気計算が行われる領域は、一般的にElectric Windowとして参照されます。この領域では、機械的な波の伝播のみを扱っています。

キーポイントをまとめます:

  • 電界の変化は、Electric Window内で瞬時に起こるとしています。
  • この領域では、陰解法が使われています。
  • 陽的アプローチは力学的な計算でのみ使われます。
  • 陰的な解析は、非常に計算コストがかかります。
  • Electric Windowは、常に最小となるようにします。(下図を参照)
  • ピエゾ素子は常に、Electric Windowに含まれます。image32.gif

FEAの解析タイプ

OnScaleは時間領域で解析するソフトウェアであり、主に非定常計算を行います。非定常計算では、他のすべてのタイプのソルバと同じ出力が得られます。非定常解析ソルバでは定常解析の結果も得ることが可能です。一方でその逆、定常解析ソルバが非定常計算結果を得ることはできません。

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FEAの計算結果と実測値との乖離について

FEAから得られた計算結果と実測値の間で、乖離がある場合があります。

乖離する主な理由です。

  • 入力している物性値に誤差がある
  • モデル化の不備
  • 入力値の誤差

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FEA解析では、理想的なモデル化となっています。実際は、モデル化されていない障害/欠陥/不均一性のため、実験結果と比較した場合に差がでます。これらの影響が定量化できる場合は、解析モデルへ反映させることができます。

超音波トランスデューサーのPZTピラーの例を以下に示します。左図はOnScaleの解析モデルに対して、右図は実際の装置に存在する、解析モデルに反映させることが難しい欠陥/欠陥の一部を示しています。

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トレーニング資料

OnScaleの概要として提供されているデフォルトのトレーニング資料はすべてここからダウンロードできます。

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