材料のコピー、及びダミー材料について

OnScaleでは多くの場合、同じ物性を持つが材料名が異なる複数材料を使用することで、モデル作成を大幅に簡略化できます。最も一般的な例は、グリッドに直交しない圧力荷重条件を定義するために使用されます。

下の例では、グリッド全体が同じ材料物性(ここで、伝播を助ける水の物性)を使っていますが、緑色の材料はwatrnlという名前で、青色の材料マテリアルはwatrnl2という名前です。モデルではこれら材料の面に対して、plod sdf2をにより単純な荷重を与えています。

im1.png

材料物性は、matr copy コマンドを使用して必要な回数だけコピーできます 。これを単純なループで作成することにより、例えばフェーズドアレイで個々の要素など簡単に作成することができます。またこの場合は、コピーと荷重を与えるためにダミー材料を作成することにも使えます。

ダミー材料は、剛性特性が質量なしで定義されている(実質的にはボイド(空洞)である)材料、あるいは隣接する材料と同じ物性を持っているが、個別に名前を持っているために、コマンドの一部としてモデルで使用できます。

plod sdf2と剛性のないダミー材料の利点は  、圧力波が一方向にのみ伝播することです。境界条件近くに荷重が設定されている場合に非常に役立ちます。

matr
type elas
wvsp on

/* create dummy materials for pressure loading purposes
prop dum1 0. 0. 0.

/* loop through 31 times and create 32 dummy materials in total
/* to represent 32 elements of an array
do loop i 2 32 1
copy dum1 dum$i
end$ loop

この方法で材料のインターフェイスとして使用することは非常に強力であり、次のようなさまざまな状況で使うことができます。

  • 圧電荷重 - piez nod2
  • 剛体境界条件 - rigd node
  • 平均圧力 - calc avrg

matr copy は、さまざまな方向に分極する必要がある圧電材料の複数のインスタンスを作成する場合にも役立ちます。元の圧電材料(pzt)のさまざまな軸(angle $ I)とその他物性値が既に定義していると想定しています。

 

matr
....
do loop i 1 $num_angles 1
copy pzt pzt$i
axis pzt$i angle$i
end$ loop

これらの方法については、以下のページからサンプルをダウンロードできます。

コピーの例 - https://support.onscale.com/hc/en-us/articles/360006667651

ダミーの例 - https://support.onscale.com/hc/en-us/articles/360006838851-Full-Matrix-Capture-2D